2013.5.8

鹿児島湾

[1]5月7日の調査結果

(1) 赤潮生物の出現状況
 調査全域で,有害種による着色域は確認されませんでした。
 有害種については,濃縮検鏡(100倍)を実施したところ,2ヶ所でシャットネラ マリーナを0.01〜0.02cells/ml確認しました。また通常検鏡でセラチウム属を1〜9cells/ml確認しました。ヘテロシグマ アカシオは確認されませんでした。珪藻類は全体的にやや少ない状況でした。

数字はセラチウム属の0,10m層での細胞数合計(cells/ml)
( )内数字はシャットネラ マリーナの細胞数(cells/ml)

牛根麓 3,1
牛根境 0,8(0.01)
福山沖 0,4
湾奥中央 1,7(0.02)
桜島古河良沖 0,6
隼人沖 0,9
重富沖 0,4
竜ヶ水沖 1,0(0.00)
桜島赤生原沖 0,3
海潟沖 0,4
桜島観音崎沖 0,2
永田川沖 0,3

(2) 海 況
 表層水温は湾央部で19.5〜20.9℃,湾奥部で18.7〜20.0℃と平年同時期よりやや低く,塩分は32.7〜33.9で平年同時期並,透明度は7.0〜10.0mで平年同時期よりやや高めとなっています。

[表層水温平均]
19.7℃ 平年よりやや低め
[表層塩分平均]
33.2 平年並み
[表層DO平均]
8.0 平年並み
[透明度平均]
8.5m 平年よりやや高め
(平年値は平成1〜24年の5月平均値)

[2] 今後の赤潮発生の予想

 鹿児島湾は,水温の上昇に伴い,プランクトンの増殖が活発になる赤潮シーズンに入っています。7日の調査では,着色域は確認されませんでしたが,有害種のうちシャットネラ マリーナ(0.01〜0.02cells/ml)とセラチウム属が少数確認されました。
 珪藻類は全体的にやや少ない状況であり,今後の状況変化によっては,有害種が増殖する可能性もあるので,各漁協・養殖業者におかれましては,定期的に漁場周辺の採水・検鏡を行い,有害プランクトンの有無など漁場環境の把握に努めて下さい。
 


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