2012.11.7貧酸素

鹿児島湾

[1]11月6日の調査結果

(1) 貧酸素水塊の状況
 鹿児島湾奥部全域で,表層から中層域(水深15〜30m)において,溶存酸素量は5.0mg/l以上を示し,4.0mg/lを下回る貧酸素水塊は確認されませんでした。

数字は水深0m,10m,15m,20m,25m,30m層での溶存酸素量(mg/L)

牛根麓 5.6,5.5,5.5,5.5,5.5,5.2
牛根境 5.5,5.5,5.5,5.5,5.5,5.5
福山沖 5.8,5.9,5.8,5.7,5.6,5.0
隼人沖 5.8,5.8,5.8,5.7,5.4,5.2
重富沖 6.0,6.0,5.9,5.8,5.6,5.3
竜ヶ水 6.1,6.1,5.6,5.3,5.3,5.0
古河良 6.1,6.0,6.0,6.0,5.4,5.5
湾奥中央 6.2,6.0,6.0,5.9,5.9,5.1

(2) 赤潮生物の出現状況
  全体的に珪藻類はほとんどない状況でした。
 また有害種は,セラチウム属が1〜2cells/ml確認されたほか,湾央部表層でヘテロシグマ アカシオが1cell/ml確認されました。

(3) 海 況
 表層水温は湾央部で22.5〜22.8℃,湾奥部で22.2〜22.9℃と平年同時期よりやや高め,また,塩分については32.6〜33.8,透明度は9.0〜11.0mでともに平年同時期並み  となっています。

[2] 今後の貧酸素水塊の予想

 湾奥部の表層平均水温は22.6℃まで低下し,表層と中層域(水深15〜30m)との水温が逆転することにより起こる鉛直循環により,溶存酸素量は5.0mg/l以上を示しています
 しかし,養殖漁場においては,給餌の際,浅い水深層で一時的に貧酸素となる現象もみられていますので,しばらくは注意が必要です。


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