2012.9.27貧酸素
鹿児島湾
[1]9月27日の調査結果
(1) 貧酸素水塊の状況
鹿児島湾奥部で水深15m以深の溶存酸素量が低く,特に,隼人沖の水深20m以深では4.0mg/lを下回っていました。
※数字は水深0m,10m,15m,20m,25m,30m層での溶存酸素量(mg/L)
牛根麓 7.0,4.7,4.3,4.1,4.0,4.3
牛根境 6.7,5.3,4.8,4.1,4.5,4.6
福山沖 6.2,5.7,4.5,4.2,4.4,5.0
隼人沖 7.6,4.7,4.0,3.7,3.7,3.8
重富沖 7.5,5.2,4.2,4.2,4.5,4.6
竜ヶ水 7.7,4.6,4.2,4.1,4.0,4.0
古河良 6.9,5.7,4.6,4.2,4.8,5.1
湾奥中央 7.3,6.0,5.1,4.3,5.0,4.4
(2) 赤潮生物の出現状況
全体的に珪藻類はやや多く,微細藻類が湾奥西部でやや多い状況でした。
また有害種は,セラチウム属が1〜3cells/ml確認されましたが,ヘテロシグマ アカシオ,シャトネラ マリーナ等は確認されませんでした。
(3) 海 況
表層水温は,湾奥部で25.9〜26.9℃と平年同時期よりやや低め,また,塩分については29.6〜32.0,透明度は6.0〜8.0mでともに平年同時期並みとなっています。
[2] 今後の貧酸素水塊の予想
水深15〜30mの中層域では,溶存酸素量の少ない状況が続いています。湾奥部においては表層水温が次第に下降しつつありますが,成層は維持されている状態です。
今後,表層水温の降下によって起こる鉛直循環が活発となる10月下旬までは,中層付近では現在の貧酸素状況が継続,または更に進行する可能性があると思われます。