2012.9.12
鹿児島湾
[1]9月11日の調査結果
(1) 貧酸素の状況
4.0mg/lを下回る貧酸素水塊は確認されませんでした。
※数字は水深0m,10m,15m,20m,25m,30m層での溶存酸素量(mg/L)
牛根麓 7.5,6.5,4.7,4.4,4.7,4.7
牛根境 7.9,6.4,5.2,4.6,4.4,4.3
福山沖 8.0,5.3,4.5,4.4,4.5,4.6
(2) 赤潮生物の出現状況
全体的に珪藻類は少ないかほとんどない状況でした。
また有害種は,ヘテロシグマ アカシオが1cell/ml,セラチウム属が1〜8cells/ml確認されました。
ほか,プロロセントラム属(渦鞭毛藻類)が1〜76cells/ml確認されました(10m層に多い)。
(3) 海 況
表層水温は湾央部で28.2〜29.2℃,湾奥部で27.9〜28.3.℃と平年同時期並み,また塩分については28.8〜30.4で平年同時期よりやや低め,透明度は7.0〜10.0mで平年同時期よりやや高めとなっています。
[表層水温]
平均 28.3℃ 湾奥部 28.1℃ 湾央部 28.8℃ 平年(平均28.1℃)並み
[表層塩分]
平均 29.6 湾奥部 29.4 湾央部 30.2 平年(平均31.4)よりやや低め
[透明度]
平均 8.1m 湾奥部 8.0m 湾央部 8.6m 平年(平均6.9m)よりやや高め
(平年値は平成15〜23年の9月の平均値)
[2] 今後の貧酸素水塊の予想
今後,湾奥部においては表層水温が高く,成層が維持される状態となります。
そのため,表層水温の降下によって起こる鉛直循環が始まる10月下旬までは,中層付近で貧酸素水塊が発生,継続する可能性がありますので,注意が必要です。
(貧酸素水塊に関する注意事項)
・給餌の際,魚群が遊泳する と,貧酸素層 の水が表層まで浮き上がるおそれがあります。
・過去,溶存酸素が4.0mg/l を下回った状況での給餌で,へい死事故が発生した事例がありますので,注意が必要です。
・給餌の前には,必ず溶存酸素量を確認し,餌食いの状況を見て,無理な給餌を避けた方がよいでしょう。