2012.8.8

八代海

[1] 8月7日の調査結果

(1) 赤潮生物の出現状況
  全調査点において有害種による着色域は確認されませんでした。
  有害種については,薄井,獅子島〜水俣の中央,獅子島〜出水の中央及び出水沖の表層,脇崎,元ノ尻瀬戸の0〜10m層(柱状採水)のそれぞれ海水1Lを1000倍に濃縮して検鏡したところ,シャトネラ属を最高0.001cells/ml,コックロディニウムを最高0.006cells/ml確認しました。珪藻類については,調査海域北部で多いほかは,やや少ない状況でした。

数字はシャトネラ属の,( )内数字はコックロディニウムの0m層の細胞数(cells/ml)

〈濃縮検鏡1000倍〉
元ノ尻瀬戸柱状採水 0.000(0.004)
脇崎柱状採水 0.001(0.006)
薄井 0.000(0.000)
獅子島〜出水の中央 0.001(0.000)
出水沖 0.001(0.000)
獅子島〜水俣の中央 0.000(0.000)

(2) 海 況
 表層水温は八代海全域で26.0〜27.0℃で平年同時期よりやや低め,塩分は30.1〜31.1で平年並み,透明度は7.0〜12.0mで平年よりやや高めとなっています。

[表層水温平均]
26.4℃ 平年比-1.0℃ 平年よりやや低め
[表層塩分平均]
30.8  平年比-0.2 平年並み
[表層DO平均]
6.8mg/l   平年比-0.6mg/l 平年よりやや低め
[透明度平均]
9.8m 平年比+1.7m 平年よりやや高め

※平年値:H1〜H23年の8月の平均値

[2] 今後の赤潮発生の予想 
 今回の調査では,有害種のシャトネラ属及びコックロディニウムが確認されました。水温は平年よりやや低め,塩分は平年並みとなっています。現在は競合する珪藻類が一部を除きやや少ない状況ですので,今後の海域の状況によっては,有害種が増殖する可能性がありますので,注意が必要です。
 今後とも,定期的な検鏡等により十分な監視を行って下さい。



トップへ
戻る