2011.11.8貧酸素

鹿児島湾貧酸素情報

[1]11月8日の調査結果

(1) 貧酸素の状況
 鹿児島湾奥部で4.0mg/lを下回る貧酸素水塊は確認されませんでしたが,依然として,水深20m以深では溶存酸素量が低い状況が継続しています。

数字は水深0m,10m,15m,20m,25m,30m層での溶存酸素量(mg/L)

牛根麓 6.8,5.3,5.8,4.8,4.3,4.3
牛根境 6.9,6.2,4.6,4.5,4.4,4.2
福山沖 7.3,7.0,5.9,4.7,4.7,4.5
隼人沖 7.5,6.2,5.7,5.2,4.9,4.5
重富沖 7.2,6.8,6.6,5.8,5.2,4.8
竜ヶ水 7.7,7.2,7.0,5.7,4.7,4.4
赤生原 7.6,7.0,6.0,5.8,5.5,5.5
古河良 7.7,6.1,5.4,5.3,5.3,5.2
湾中央 7.4,6.0,5.3,4.6,4.4,4.6

(2) 赤潮生物の出現状況
 全体的に珪藻類は少ないかやや多い状況でした。
 また有害種は,セラチウム属が1〜8cells/ml確認されたほかは,ヘテロシグマ アカシオ,シャトネラ マリーナ等は確認されませんでした。

(3) 海 況
 表層水温は湾央部で23.8℃,湾奥部で23.2〜23.8℃と平年同時期よりやや高め,また, 塩分については32.8〜34.2,透明度は8.0〜15.0mで平年同時期並みとなっています。

水 温:平均 23.6℃  湾奥部 23.5℃  湾央部 23.8℃ 平年(平均21.9℃)同時期よりやや高め
塩 分:平均 33.6   湾奥部 33.5   湾央 34.1  平年同時期(平均33.1)並み
透明度:平均 10.4m  湾奥部 9.6m    湾央部 13.0m 平年同時期(平均10.4m)並み
(平年値は平成14〜22年の11月の平均値)

[2] 今後の貧酸素水塊の予想

 湾奥部の表層平均水温は23.5℃まで低下しており,表層から中層域(水深15〜30m)まで水温はほぼ一定となっています。
 今後,さらに表層水温の低下が進み,鉛直循環が活発化するのに伴い,酸素濃度は徐々に改善されると思われますが,依然として水深20m以深では,溶存酸素量の少ない状況が続いています。
 気象,海象によっては,浅い水深層で急に酸素濃度が低下するおそれがあり,しばらくは注意が必要です。

(注意事項)

・給餌の際,魚群が遊泳すると,貧酸素層 の水が表層まで浮き上がるおそれがあります。
・過去,溶存酸素が4.0mg/lを下回った状況での給餌で,へい死事故が発生した事例がありますので,注意が必要です。
・給餌の前には,必ず溶存酸 素量を確認し,餌食いの状況を見て,無理な給餌を避けた方がよいでしょう。


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