2011.9.13貧酸素

鹿児島湾貧酸素情報

[1]9月13日の調査結果

(1) 貧酸素の状況
 鹿児島湾奥部で水深15m以深の溶存酸素量が低く,特に,隼人沖の水深25m層では4.0mg/lを下回っていました。

数字は水深0m,10m,15m,20m,25m,30m層での溶存酸素量(mg/L)

牛根麓 6.0,5.2,4.4,4.1,4.3,4.2
牛根境 6.5,6.2,6.0,5.5,4.7,4.3
福山沖 6.7,5.3,4.5,4.2,4.0,4.2
隼人沖 6.8,4.8,4.5,4.1,3.9,4.0
重富沖 7.0,6.4,4.8,4.3,4.1,4.1
竜ヶ水 6.9,6.3,4.7,4.3,4.2,4.2
赤生原 7.0,6.4,5.9,5.6,5.1,5.0
古河良 6.7,6.4,5.7,5.4,4.5,4.2
湾中央 6.9,6.5,5.0,4.7,4.5,4.6

(2) 赤潮生物の出現状況
 全体的に珪藻類は少なく,微細藻類がやや多い状況でした。。
 また有害種は,セラチウム属が1〜11cells/ml確認されたほかは,ヘテロシグマ アカシオ,シャトネラ マリーナ等は確認されませんでした。

(3) 海 況
 表層水温は湾央部で27.1〜27.6℃,湾奥部で26.7〜28.7℃と平年同時期並み,また塩分については,31.1〜33.5で平年同時期よりやや高め,透明度は6.0〜13.0mで平年同時期よりやや高めとなっています。

水 温:平均 27.6℃  湾奥部 27.6℃  湾央部 27.4℃ 平年(平均28.0℃)同時期並み
塩 分:平均 32.3   湾奥部 31.9   湾央 33.2  平年同時期(平均31.2)よりやや高め
透明度:平均 8.0m  湾奥部 7.3m   湾央部 10.0m 平年同時期(平均5.6m)よりやや高め
(平年値は平成1〜22年の9月の平均値)

[2] 今後の貧酸素水塊の予想
 前回調査時(8/30)と比べると,浅い水深層までの貧酸素の進行はみられませんでしたが,依然として,水深15〜30mの中層域では,溶存酸素量の少ない状況が続いています。湾奥部においては表層水温が27.6℃と下降傾向とはいえ,成層が維持されている状態です。
 今後,表層水温の降下によって起こる鉛直循環が活発となる10月下旬までは,中層付近では現在の貧酸素状況が継続,または更に進行する可能性があると思われます。

(注意事項)

・給餌の際,魚群が遊泳すると,貧酸素層 の水が表層まで浮き上がるおそれがあります。
・過去,溶存酸素が4.0mg/lを下回った状況での給餌で,へい死事故が発生した事例がありますので,注意が必要です。
・給餌の前には,必ず溶存酸 素量を確認し,餌食いの状況を見て,無理な給餌を避けた方がよいでしょう。

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