2011.8.17

八代海

[1] 8月16日の調査結果

(1) 赤潮生物の出現状況

 調査全域で,有害種による着色域はみられませんでした。
 有害種については,伊唐島東岸,八代海中央,出水沖の表層の採水と,脇崎,獅子島〜御所浦島の0〜10m層の柱状採水の海水1Lを濃縮(200倍)して検鏡したところ,ャトネラ属,コックロディニウム ポリクリコイデスとも確認されませんでした。また,珪藻類は,全域でほとんどみられない状況でした。

数字はシャトネラ属の,( )内数字はコックロディニウムの表層の細胞数(cells/ml)

(濃縮検鏡 200倍)
伊唐島東岸表層 0(0)
八代海中央表層 0(0)
出水沖表層 0(0)
獅子島〜御所浦島柱状採水 0(0)
脇崎柱状採水 0(0)

(2) 海 況
 表層水温は八代海全域で25.4〜26.8℃で平年同時期より−1.6℃とやや低め,塩分は28.7〜 32.7で平年よりやや高め,透明度は2.0〜11.0mで平年並みとなっています。

[表層水温平均]
26.0℃ 平年比 -1.6℃ 平年よりやや低め
[表層塩分平均]
31.8  平年比 +0.7 平年よりやや高め
[表層DO平均]
6.1   平年比 -1.0 平年やや低め
[透明度平均]
7.9m 平年比-0.3 平年並み

[2] 今後の赤潮発生の予想

 有害種は,シャトネラ属,コックロディニウム ポリクリコイデスとも確認されませんでした。また,競合種である珪藻類は,全域でほとんどみられない状況でした。本日の調査では,水温や塩分が表層から底層まで一定となる鉛直循環が観測され,表層水温が25〜26℃台まで低下しています。また,前日までの大量降雨により,海域全体に栄養塩類が供給されたものと予想されます。 今後の気象,海域の状況によっては有害種が増殖する可能性がありますので,注意が必要です。
 今後とも,定期的な検鏡等により十分な監視を行って下さい。



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