2011.7.13

[1]7月12日の鹿児島湾調査結果

(1) 赤潮生物の出現状況
 全調査海域で,珪藻類(シュードニッチア属,キートセラス属)の大量発生を確認しました。特に表層の細胞数が多く,約9900cells/mlを確認しました。
 有害種については,調査全域でセラチウム属(フスス,トリポス,フルカ)が表層及び10m層で確認されました。細胞数は1〜24cells/ml(セラチウム属の合計)と,前回調査時(6/20)より大幅に減少しています。

数字はセラチウム属の0,10m層での細胞数合計(cells/ml)

牛根麓 0,1
牛根境 0,3
福山沖 1,3
湾奥中央 0,6
桜島古河良沖 0,2
隼人沖 1,10
重富沖 0,24
竜ヶ水沖 0,12
桜島赤生原沖 0,7
海潟沖 0,2
桜島観音崎沖 0,2
永田川沖 1,15

(2) 海 況
  表層水温は湾央部で27.9〜28.7℃,湾奥部で26.7〜28.5℃と平年同時期よりやや高め,塩分は25.6〜30.2で平年同時期よりやや低め,透明度は3.0〜6.0mで平年同時期並みとなっています。
 
[表層水温平均]
28.1℃ 平年よりやや高め
[表層塩分平均]
27.2 平年よりやや低め
[表層DO平均]
8.5 平年並み
[透明度平均]
4.2m 平年並み
(平年値は平成1〜22年の7月平均値)

[2] 今後の赤潮発生の予想
 現在,調査全域で珪藻類(シュードニッチア属,キートセラス属)が大量発生して優占しており,その他のプランクトンが少ない状況ですが,今後の海域の状況によっては,珪藻類が減少し,有害種が増加しやすい環境になる可能性がありますので,各漁協・養殖業者におかれましては,餌食いの状況に注視されると共に,定期的に漁場周辺の採水・検鏡を行い,有害プランクトンの有無など漁場環境の把握に努めて下さい。
 

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