2011.7.6

[1] 7月5日の調査結果

(1) 赤潮生物の出現状況
 有害種については,伊唐島東岸,八代海中央,出水沖,田竹,浜漉,小島元の表層及び5m層の採水と,脇崎,獅子島〜御所浦島の0〜10m層の柱状採水の海水1Lを濃縮(200倍)して検鏡したところ,シャトネラ属,コックロディニウム ポリクリコイデスとも確認されませんでしたが,脇崎表層を濃縮(10倍)して検鏡したところ,コックロディニウム ポリクリコイデスを0.1cells/ml確認しました。
 珪藻類については,一部をのぞき,全体的に少ない状況でした。

数字はシャトネラ属の,( )内数字はコックロディニウムの0,5m層の細胞数(cells/ml)

(濃縮検鏡 200倍)
伊唐島東岸表層 0(0)
八代海中央表層 0(0)
出水沖表層 0(0)
田竹 0,0(0,0)
浜漉 0,0(0,0)
小島元  0,0(0,0)
獅子島〜御所浦島柱状採水 0(0)
脇崎柱状採水 0(0)
(濃縮検鏡 10倍)
脇崎表層 0(0.1)

(2) 海 況
 表層水温は八代海全域で22.4〜25.4℃で平年同時期より−2.6℃と低め,塩分は28.4〜 31.8で平年並み,透明度は5.0〜14.0mで平年よりやや高めとなっています。

[表層水温平均]
23.4℃ 平年比-2.6℃ 平年より低め
[表層塩分平均]
30.4  平年比-0.2 平年並み
[表層DO平均]
6.8   平年比-0.6 平年よりやや低め
[透明度平均]
10.5m 平年比+2.4m 平年よりやや高め

※( )はH13〜H22年の7月の平均値(同平年値)

[2] 今後の赤潮発生の予想 
 有害種では,シャトネラ属は確認されませんでしたが,コックロディニウム ポリクリコイデスが,少ないですが確認されました。平均表層水温は23℃台と平年より低いですが,今後上昇が予想され,また現在,競合種の珪藻類が全体的に少ない状況ですので,今後の海域の状況によっては有害種が増殖する可能性がありますので,注意が必要です。
 今後とも,定期的な検鏡等により十分な監視を行って下さい。

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