2011.2.28山川湾警報-1ヘテロ
[1]2月28日の調査結果
本日山川湾で一昨日(2/26)午後から着色域があるとの連絡があり調査したところ,ヘテロシグマ アカシオを湾奥部の表層で最大4500cells/ml確認しました。
山川湾全体に着色域がみられ,細胞数も多いことから,本日付けで赤潮警報を発令します。
[2] 今後の赤潮発生の予想
本種はラフィド藻に属する長さ15μm前後の種で,適水温(15〜25℃),適塩分ともに広く,鹿児島湾では過去に3〜4月に赤潮を形成しており,平成13年には大きな漁業被害が発生しています。
本種は鉛直移動を行い,午前9〜12時前後に最も表層に集積し,15時以降は水深15m付近まで分布域を広げる習性を持っています。魚毒性はカンパチで3万cells/ml前後,ブリで10万cells/ml前後です。
現在,山川湾周辺では,昨日からの降雨により陸域から栄養塩が供給されていることが考えられ,今後の天気の回復により,細胞数が更に増加する可能性があります。また潮流や風向きにより,場所によっては高密度に蝟集することも考えられます。よって,出現海域付近の養殖場では,餌止めの徹底等,十分な注意が必要です。
[表層水温]
16.5〜16.7℃
[表層塩分]
32.9〜33.6
[表層DO]
8.0〜9.3mg/L
[透明度]
3.0〜6.0m