2009.9.10注意報アンティーカ
八代海赤潮注意報 No.3
[1] 熊本県,天草市による調査結果(9月9日)
熊本県水産研究センターの調査では,芦北郡津奈木町沖においてシャトネラ属が最大45cells/ml確認されており,増殖傾向にあります。(熊本県は2日に赤潮警報発令)また,天草市水産研究センターの調査でも,御所浦町烏帽子沖でシャトネラ属を最大16cells/ml確認しています。
[2] 東町漁協による調査結果(9月10日)
シャトネラ アンティーカによる着色域は確認されませんでしたが,御所浦島南島沖の表層で,最大12cells/ml確認されました。本県海域では,獅子島〜水俣中間点の水深10m層で,最大10cells/ml確認し,細胞は大型で活力がありました。なお競合する珪藻類は多い状況とのことでした。
[3] 今後の赤潮発生の予想
八代海の熊本県海域では,2日の赤潮警報発令以降,シャトネラ属の細胞数は10cells/ml以上確認され,昨日の熊本県側の調査では,増殖傾向となっています。また本日の東町漁協の調査結果でも,本県海域でシャトネラ アンティーカが10cells/ml以上確認されています。
現在,八代海南部では競合する珪藻類は多く,またここ数日は降雨の可能性は低く,塩分が低下したり,栄養塩が増加する可能性は低い状況です。しかし,小潮で海水の移動が少ない時期に入ったことや,確認されたシャトネラ アンティーカの細胞が大型で活力があり,熊本県海域で増殖傾向にあることから,今後の海況,天候次第では,本県海域でも増殖する可能性がありますので,出現海域付近の養殖場では,検鏡による細胞数の動向を把握するなど,十分注意してください。