2009.9.10
貧酸素情報No.1
[1]9月9日の鹿児島湾調査結果
(1) 貧酸素の状況
4.0mg/lを下回る貧酸素水塊を竜ヶ水沖,重富沖,隼人沖,牛根麓沖の水深15m以深において確認しました。
(2) 赤潮生物の出現状況
牛根境沖〜福山沖において,微細藻類(約2500cells/ml)によると思われる着色域が確認され,湾奥部は全体的に微細藻類が多い状況でした。全調査点で珪藻類はほとんど見られませんでした。。
また,ヘテロシグマ アカシオ,シャトネラ マリーナ等の有害種は確認されませんでした。
(3) 海 況
表層水温は湾央部で28.6〜28.9℃,湾奥部で28.1〜29.2℃と平年同時期よりやや高め,また,塩分については32.2〜33.0で平年同時期よりやや高め,透明度は平年同時より高めとなっています。
水 温:平均 28.7℃
湾奥部 28.6℃
湾央部 28.7℃
塩 分:平均 32.6
湾奥部 32.4
湾央部 32.9
透明度:平均 9.8m
湾奥部 6.9m
湾央部 18.3m
(平年値は平成1〜20年9月の平均値)
[2] 今後の貧酸素水塊の予想
湾奥部においては表層水温が28.6℃と依然として高く,成層が維持されている状態です。
表層水温の降下によって起こる鉛直循環が始まる10月下旬までは,中層付近では現在の貧酸素状況が継続,または,更に進行する可能性があると思われます。
給餌の前には溶存酸素を確認し,餌食いの状況を見て,無理な給餌を避けるなど対策が必要です。