2023.5.12
鹿児島湾
鹿児島湾 赤潮情報No.2
鹿児島湾では,ヘテロシグマアカシオの細胞密度が減少していることから,4月24日
付けの赤潮注意報(ヘテロシグマアカシオ)は解除します。
[1]5月11日の調査結果
(1) 赤潮生物の出現状況
通常検鏡でヘテロシグマアカシオが最高8細胞/mL確認されました(St.⑧,0m層)。
濃縮検鏡で有害種は確認されませんでした。
珪藻類はSt.①でやや多く,②,③,④でやや少なく,その他は少ない状況でした。
(2) 海況
平年値と比べ,表層水温は平年並みで,湾奥部で19.3~22.2℃,湾央部で18.7~
20.5℃,塩分は平年並みで31.1~33.5,透明度は平年並みで5.0~10.0mとなっています。
水温:平均20.2℃ 湾奥部20.3℃ 湾央部19.8℃
塩分:平均32.2 湾奥部31.8 湾央部33.4
透明度:平均6.5m 湾奥部6.0m 湾央部8.3m
(平年値は平成元年~令和4年の5月上旬の平均値)
[2] 今後の赤潮発生の予想
鹿児島湾奥部の平均表層水温及び平均表層塩分は本種にとって増殖に適した範囲に
あるものの,細胞密度が減少していることから,赤潮は終息状態にあると考えられます。
各漁協・養殖業者におかれましては,現在も水温等,増殖に好適な条件が続いており,
競合種の珪藻類が少ない状況であることから,引き続き定期的な検鏡等をお願いします。
※ヘテロシグマ アカシオの特徴
・適水温15-25℃,適塩分はきわめて広い。
・魚毒性が強く,致死細胞密度はブリで10万細胞/mL前後,
カンパチで3万細胞/mL前後。
(次回調査は5月下旬を予定)