2023.4.20
鹿児島湾
鹿児島湾 赤潮情報No.1
[1]4月18日の調査結果
(1) 赤潮生物の出現状況
通常検鏡でヘテロシグマアカシオが最高147細胞/mL確認されました(隼人沖)。
濃縮検鏡でシャットネラ属を調査定点⑪で確認しました(0.001細胞/mL)。
珪藻類は全域で少ない状況でした。
(2) 海況
平年値と比べ,表層水温は平年並みで湾奥部で18.0~19.5℃,湾央部で18.3~20.1℃。塩分はやや低めで30.1~33.9,透明度はやや低めで3.0~9.0mとなっています。
水温:平均18.8℃ 湾奥部18.7℃ 湾央部19.3℃
塩分:平均32.3 湾奥部31.9
湾央部33.6
透明度:平均5.1m 湾奥部4.2m 湾央部7.8m
(平年値は平成元年~令和4年の4月下旬の平均値)
[2] 今後の赤潮発生の予想
有害種であるヘテロシグマアカシオが広範囲で確認されています。競合種である珪藻類は,全域で少なく,水温,塩分ともに増殖に適した範囲内にあり,今後,細胞密度が増加する可能性があります。(適水温:15-25℃,適塩分:きわめて広い)
また,調査定点⑪ではシャットネラ属が確認されています。
水温の上昇に伴い,これらの有害種を含むプランクトンの増殖が活発になりつつあります。
各漁協・養殖業者におかれましては,定期的に検鏡等を継続するなど,監視をお願いします。
(次回調査は5月中旬を予定)