2022.3.16
鹿児島湾
鹿児島湾 赤潮情報No.4
[1]
3月15日の調査結果
(1)赤潮生物の出現状況
通常検鏡でヘテロシグマ アカシオが最高660細胞/mL確認されました(牛根境沖)。
濃縮検鏡でシャットネラ属は確認されませんでした。
珪藻類は調査定点⑤~⑫はやや多い~多く,他は少ない状況でした。
桜島の北西部から南部にかけて夜光虫(ノクチルカシンチランス)による赤潮が確認されました。
(2) 海
況
平年値と比べ,表層水温はやや高めで湾奥部で16.2~19.0℃,湾央部で18.0~18.7℃。塩分は平年並みで32.1~34.5,透明度はやや高めで4.5~18.5mとなっています。
水温:平均17.8℃ 湾奥部17.6℃ 湾央部18.4℃
塩分:平均33.5 湾奥部33.2 湾央部34.5
透明度:平均9.6m 湾奥部6.8m 湾央部17.8m
(平年値は平成元年~令和3年の3月上旬の平均値)
[2] 今後の赤潮発生の予想
有害種であるヘテロシグマ アカシオが確認されています。競合種である珪藻類は,湾奥部ではやや多い~多い状況ですが,水温,塩分ともに増殖に適した範囲内にあり,今後,細胞密度が増加する可能性があります。(適水温:15-25℃,適塩分:きわめて広い)
また,夜光虫による赤潮も確認されましたが,プランクトンは,死がいが分解される時に貧酸素を引き起こすことがありますので,着色するなど高密度化した時は注意が必要です。
各漁協・養殖業者におかれましては,定期的に検鏡等を継続するなど,監視をお願いします。
(次回調査は4月上旬を予定)