2017.5.24

 

八代海

 

[1] 523日の調査結果

(1)
赤潮生物の出現状況
 全調査点において,有害種による着色は確認されませんでした。
 有害種については,010m層の柱状採水した海水1L1000倍に濃縮して検鏡したところ,シャットネラ属が姫戸ブイ(熊本県海域)で0.001細胞/mL確認されました。また,通常検鏡によりヘテロシグマ アカシオが姫戸ブイで1細胞/mL確認されました。

 珪藻類については,全体的に多い状況でした。
 
〈濃縮検鏡〉

数字はシャットネラ属,コクロディニウム属の細胞密度(細胞/mL)

戸馳島沖(0-10m層)0.0000.000
大築島北(0-10m層) 0.0000.000
田浦(0-10m層) 0.0000.000
津奈木(0-10m層) 0.0000.000
米ノ津(0-10m層)0.0000.000
獅子島西(0-10m層)0.0000.000
姫戸(0-10m層)0.0010.000
湯ノ口(0-10m層)0.0000.000
大多尾(0-10m層)0.0000.000

薄井(表層) 0.0000.000

 

〈通常検鏡〉
(数字)ヘテロシグマ アカシオ0,5,10m層での細胞密度(細胞/mL)
戸馳島沖 (0,0,-
大築島北 0,0,0
田浦 0,0,0
津奈木 0,0,0
米ノ津 0,0,0
獅子島西 0,0,0
姫戸ブイ 0,1,1
湯ノ口ブイ 0,0,0
大多尾ブイ 0,0,0

 (2)
海 況
 表層水温は八代海全域で19.224.9℃で過去2年同時期より+0.8℃でやや高め,塩分は25.633.3でやや低め,透明度は3.515.0mでやや高めとなっています。

[
表層水温平均]
平均 22.1 (21.3)
[
表層塩分平均]
平均 30.3   (31.8) 
[
透明度平均]
平均  9.5 (8.4m)
(  )H27・28年同時期調査における平均値

なお,透明度についてはH28年度同時期調査における平均値

[2]
今後の赤潮発生の予想
 今回の調査で,熊本県海域において有害種であるシャットネラ属及びヘテロシグマ アカシオが確認されました。

 現在,競合種である珪藻類は全体的に多い状況となっておりますが,環境の変化によっては有害種が今後増殖する可能性がありますので注意が必要です。

 各漁協・養殖業者におかれましては,定期的な検鏡等を継続し,十分な監視をお願いします。

 

 

 

 

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