2017.5.17
鹿児島湾
鹿児島湾 赤潮情報No.4
[1] 5月16日の調査結果
(1) 赤潮生物の出現状況
有害種であるヘテロシグマ アカシオが1ヵ所で1細胞/mL確認されました。
その他,セラチウム属が全域で確認され,最高212細胞/mLでした。また,プロロセントラム デンタータムが湾奥部でみられ,最高1175細胞/mL(水深10m層)確認されました。
珪藻類については,全域でほとんどない状況でした。
(2) 海 況
表層水温は湾央部で18.8~19.9℃,湾奥部で19.6~21.3℃.塩分は29.8~33.6,透明度は4.0~7.0mで平年よりやや低めとなっています。
水 温:平均 20.1℃ 湾奥部 20.4℃ 湾央部 19.4℃
塩 分:平均 31.6 湾奥部 30.9 湾央部 33.5
透明度:平均 4.9m 湾奥部 4.4m 湾央部 6.3m
(平年値は平成元~28年の5月下旬の平均値)
先月に引き続き,有害種であるヘテロシグマ アカシオが湾奥部で確認されています。昨日の調査では,競合種である珪藻類がほとんどない状況であり,今後の状況によっては,さらに増殖する可能性があります。
また,過去に漁業被害の報告があるセラチウム属が全域でみられています。本種は表層だけでなく,10m層に多い傾向がありますので,魚の状態に注意が必要です。
各漁協・養殖業者におかれましては,定期的に検鏡等を継続し,十分な注意をお願いします。
(次回調査は6月中旬を予定)