2017.5.10
八代海
[1] 5月9日の調査結果
(1) 赤潮生物の出現状況
本県海域においては,濃縮検鏡・通常検鏡ともに有害種は確認されませんでした。
なお,熊本県海域の八代海北部でヘテロシグマ アカシオが確認され,戸馳島沖では着色があり,最高12400細胞/mL確認されました。
珪藻類については,全域でほとんどない状況でした。
〈濃縮検鏡〉
※数字はシャットネラ属,コクロディニウム属の細胞密度(細胞/mL)
戸馳島沖(0-10m層)0.000,0.000
大築島北(0-10m層) 0.000,0.000
田浦(0-10m層) 0.000,0.000
津奈木(0-10m層) 0.000,0.000
米ノ津(0-10m層)0.000,0.000
獅子島西(0-10m層)0.000,0.000
姫戸(0-10m層)0.000,0.000
湯ノ口(0-10m層)0.000,0.000
大多尾(0-10m層)0.000,0.000
薄井(表層) 0.000,0.000
〈通常検鏡〉
※(数字)はヘテロシグマ アカシオの0,5,10m層での細胞密度(細胞/mL)
戸馳島沖 (8200,1,-)
大築島北 (917,22,1)
田浦 (0,0,0)
津奈木 (0,0,0)
米ノ津 (0,0,0)
獅子島西 (0,0,0)
姫戸ブイ (0,0,1)
湯ノ口ブイ (0,0,0)
大多尾ブイ (0,0,0)
(2) 海 況
表層水温は八代海全域で18.1~19.5℃で過去2年同時期より-0.3℃,塩分は30.3~33.8,透明度は2.0~19.0mで同時期並みとなっています。
[表層水温平均]
平均 18.8℃ (19.1℃)
[表層塩分平均]
平均 32.6 (32.2)
[透明度平均]
平均 9.2m (9.0m)
※( )はH27・28年同時期調査における平均値
[2] 今後の赤潮発生の予想
今回,本県海域において有害種は確認されませんでしたが,有害種であるヘテロシグマ アカシオによる着色が熊本県海域(八代海北部)でみられました。
昨日の調査では,競合種である珪藻類がほとんどない状況であり,今後の状況によっては有害種が本県海域でも増殖する可能性がありますので注意が必要です。
各漁協・養殖業者におかれましては,定期的な検鏡等を継続し,十分な監視をお願いします。